docomoは豊臣家？

　またしても「docomo社長がiPhoneに難色」という記事。
何度も繰り返すのは、「iPhoneが使いたいならdocomoから出て行って結構！」とでも言いたいのかと思ってしまう。

　最近docomoが豊臣家に思えてしまうようになった。
秀吉時代には天下人だったが、その死後徳川家康に覇権を奪われた。
だが天下人の栄光を忘れることができず、徳川への臣従を徹底的に拒否。
結局浪人を掻き集めて徳川に戦いを挑んだ。
これが大坂冬の陣。
だが資産(巨大な城郭や浪人の戦闘力)を活かしきれずに惨憺たる結果となった(堀を埋められ丸裸に)。
ここに至って現実を認めざるを得なくなったが、浪人にとっては徹底抗戦してもらわなければ困る。
結局自分が雇ったはずの浪人に引きずり込まれる形で大坂夏の陣に突入。
豊臣家は滅びた。

　docomoはiモードでモバイルインターネットの天下人になったと言えるだろう。
だがその栄光にこだわり、iPhoneという流れに乗ることを徹底的に拒否。
Androidを味方にして戦いを挑んでいる。
今やAndroid勢はdocomoを頼りにしている。
このままではiPhoneを導入しなければ無理だと気づいても、Android勢の手前乗ることはできないだろう。
docomo夏の陣はいつになるのか。

　docomoが自分のやり方にこだわる気持ちはわかる。
仕事において、自分のスタイルというのはやはりこだわりがある。
だが、一番気にしなければならないのは、顧客のニーズだ。
docomoのコメントを見ていると、そこに全然気づいていないのか、気づいているのに敢えて無視しているのか。
MNPで流出している理由が「iPhoneのプランが安いから。」と本気で思っているのだろうか。
国内でiPhoneのテザリングが解禁されたら、果たしてどうなるのか。