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後北条氏の通字って・・・ [歴史]

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 戦国大名の北条氏、鎌倉執権の北条氏と区別するために後北条氏と呼ばれているが、その初代が戦国大名第1号とされる北条早雲だ。
今川氏の相続争いをおさめた功により与えられた興国寺城は沼津にある。
「北条」を名乗るのは二代目の氏綱からで、早雲本人は「伊勢新九郎」または法名で「伊勢宗瑞」といった。
「新九郎」は通り名で、諱は「長氏」と言われていた。
だから「氏」が通字となり、氏綱・氏康と続いたということだった。
しかし最近の研究で、諱は「盛時」だということが確定的になった。
そうなると、なぜ「氏」が通字なのかわからなくなる。
今川氏と主従関係にあったから、今川氏親・氏輝の偏諱と考えられなくもないが、それなら主従関係を解消してからも使っているのはおかしい。
そもそも初代が盛時なら、「時」を通字にするという手もある。
その方が北条姓にも合うだろう。
わからない。どこかのサイトの質問コーナーに出してみようか。

 以前に藤原氏の通字について質問したことがある。
藤原氏は「みち」が上につく場合は「道」を使う。
道長・道隆などがそうだ。
頼通・忠通のように下につく場合は「通」だ。
信西の「通憲」のように「通」が上につく場合もない訳ではないが、「道」が下につくことはない(はずだ)。
何か「道」にあるのだろうか。
それを質問したのだが、回答は1件だけ。
それも通字の説明があっただけだった。
また同じ結果だとがっかりだ。
何とかわからないかな。

「草燃える」放送開始! [歴史]

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 17日から時代劇専門チャンネルで「草燃える」の放送が始まった。
昭和54年放送のNHK大河ドラマだ。
主人公は前半が源頼朝で後半が北条政子。
平安時代末期から鎌倉時代初期の、史上初の武家政権が誕生するまでの流れが舞台だ。
NHK大河ドラマは51年の「風と雲と虹と」と53年の「黄金の日日」、そして55年の「獅子の時代」は全話残っていたが、52年の「花神」は1話分、「草燃える」は14話分しか残っていなかったそうだ。
しかし、時代劇専門チャンネルでの放送を機に、個人的に所有している人から集めることができ、ついに全話が揃ったそうだ。
私はカセットテープに録音した音声だけなら数話分持っていたのだが、我が家にビデオデッキが入るのはその3年後の57年、大河ドラマでいえば「峠の群像」からだ。

 大河ドラマを見始めたのは中学に入ってから。
53年の「黄金の日日」からだ。
1月始まりだから、途中からだった。
したがって、「草燃える」は初めて第1話から完璧に観た大河ドラマなのだ。
商人目線だった黄金の日日と違い、時代の主役の目線だったこともあり、結構ハマッた。
大学で鎌倉時代を専攻したのも、このドラマの影響が大きかった。
そして今、社会科を教える立場にいることを考えれば、このドラマ抜きに自分の人生は考えられないのではないかと思えるくらい影響を受けているといえるだろう。
そのドラマがいよいよ全話放送開始。
嬉しいなどという言葉だけでは言い尽くせないのだ!

討ち入り [歴史]

 12月14日は赤穂浪士が吉良邸に討ち入った日だ。
発端は前年3月14日の浅野内匠頭殿中刃傷事件。
赤穂藩主浅野内匠頭長矩が江戸城内で吉良上野介義央に斬りつけ、即日切腹・改易となった事件だ。
当時の法や判例に照らし合わせても、殿中で刃傷に及んだ浅野に対するこの判決は妥当であり、抜刀しなかった吉良に何のお咎めもなかったのも妥当だ。
例え両者の間にどのような確執があったとしても関係はない。
「両者の間に・・・」と言ったが、ドラマで扱われているような、吉良が浅野に嫌がらせをしたという記録はない。
事実であれば最も記載すべき討ち入りの声明文にない。
また、状況を考えてもあり得ない。
浅野がミスをすれば、指導的立場にある吉良も責任を問われるのは当然だからだ。
確執があり得ない以上、原因を考えても無意味だろう。
賄賂説、塩田説等いろいろあるのだが。
また記録を見ると、浅野は吉良に背後から襲いかかっていたとのこと。
一方的な襲撃であって喧嘩ではない。
喧嘩両成敗が妥当だったとするのは、駐車場に駐めた車の中にいたらそこに車で突っ込まれて、50-50だと言われるよううなものだ。
吉良は一方的な被害者なのだ。

 判決が不服ならば、抗議する相手は幕府でなければならない。
つまりこの事件は、判決が重いことに不満を持った加害者の関係者が抗議のために被害者を襲ったという、実にとんでもない事件なのだ。
にもかかわらず被害者(吉良)が悪者とされ、襲撃に加わらなかった他の関係者も「不忠者」と蔑まれるという、とんでもない結末となっている。
一度どこかの局で、吉良側から見た赤穂事件(一連の事件の歴史的名称。
「忠臣蔵」はこの事件を題材としたフィクションの名称。)をドラマ化してほしいものだ。
かつて吉良町で仕事をしたことがあるからという訳ではないが。

最近読んだ本 [歴史]

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「魔将軍」というとまず連想するのは、「デビルマン」に登場した「魔将軍ザンニン」だ。
だがこの本の主人公はザンニンではなく、室町幕府第6代将軍足利義教だ。
それほど評価が高い将軍とは言えない。
中学校の歴史で出てくるのは初代尊氏、3代義満、8代義政くらいだ。
高校の歴史で出てくるのは、4代将軍義持の死後、くじ引きによって将軍に選ばれ、勘合貿易を再開し、鎌倉公方足利持氏を滅ぼし、嘉吉の乱で暗殺されたくらいだろうか。
しかし、この本を読んでいると、もっと再評価されるべきだということが思えてならない。

関東と九州を完全に支配下に置いたということは、一般に室町最強の将軍と言われる3代義満にも成し遂げられなかった功績だ。
守護大名の家督相続に介入して完全に取り込み、宗教を笠に着て横暴を繰り返す比叡山延暦寺への徹底した態度など、将軍権力の強化に努めた。
将軍の親戚であることを利用して好き勝手に振る舞った者やそれに取り入ろうとした者を徹底的に処罰するなど、強化した将軍権力への「縁故」を許さない公正無私な態度もとった。
小説ではあるが、基本的な出来事は歴史上の事実だ。
将軍権力の弱さが混乱を呼び、戦国を招いたことを考えれば、義教が殺されなければ、戦国時代は来なかったかもしれない。
もっと高く評価されるべき人物だ。
そんな思いを強く感じさせてくれる作品だ。

関ヶ原 [歴史]

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今日は9月15日。
関ヶ原の戦いがあった日だ。
私は石田三成が好きだ。
秀吉への恩、豊臣家への正義を守るために立ち上がった男。
もちろん、マイナス面を持っていることは否定できない。
彼が中心になったために、彼をよく思わない大名が徳川方につき、それが豊臣家の滅亡を早めたという見方もある。
しかし、多くが利に走った中で、義を貫いたところが好きだ。

ドラマでは悪役や小人物で描かれることが多い。
NHK大河ドラマでも、「おんな太閤記」の宅麻伸、「徳川家康」の鹿賀丈史、「独眼竜政宗」の奥田瑛二、「春日局」の伊武雅刀、「利家とまつ」の原田龍二。
すごい俳優を使っているのに、描かれ方は悲しかった。

来年の「天地人」では小栗旬が演じることが決まった。
直江兼続が主人公ということもあり、今度はよく描いてくれることを期待する。

信長が・・・ [歴史]

今夜の「風林火山」は桶狭間の戦いがテーマだった。
しかしながら、予告でも新聞記事でも織田信長が登場する気配がない。
「功名が辻」の前田利家役で唐沢寿明が出たようなパターンはないにしても、「八代将軍吉宗」の松の大廊下のシーンのような使い回しはないものかと期待した。
ちなみに「吉宗」では、吉良上野介に斬りつける浅野内匠頭の部分は「峠の群像」から流用し、斬りつけられる吉良の部分のみ新たに撮っていた。
この時はオープニングに浅野役の隆大介氏の名前が出ていたので、同じパターンなら名前が出ると思い、じっくり見たのだが、出ない・・・。
結局「敦盛」を舞うシルエットが出たのみで、信長の出演はなかった・・・。
ほんのワンシーンといえども、信長役ともなればそれなりの俳優じゃないとまずいだろうから、新規の撮影は無理だとしても、フィルム出演ぐらいはさせてほしかった。
信長抜きの桶狭間なんて、大河ドラマ初ではないだろうか。